SSブログ

学びやすい日本語にしよう

 日中友好協会岡山支部の機関紙で紹介されていた『漢字が日本語をほろぼす』田中克彦著 角川SSC新書を買いました。

 日本語が学んで役に立つ言葉に、外国人に学びすい言葉にしないと将来性がない、日本語を外国人に開かれた言葉にする時だ、という著書です。
 帯の「人間が漢字のためにあるのではないのだ。」が著書の思想を表しています。

 日本語の難しさや問題点を書いているだけでなく、外国語と比較して日本語を振り返ることができる面白いエピソードも載っています。
 母国語ではなく母語だ、など国と言葉を分けて考えているのも日本にいて日本語で用が足りる生活だと意識することはありませんでした。

 本の中で、フィンランド語は使う人が500万人しかいないために、本の市場が小さく値段が高いという話が紹介されていました。
 私は、フィリピンで火山災害対策の技術支援をしていた方から「あなたは英語が出来ないのになぜそんなに技術のことがわかるのか」とフィリピン人に尋ねられた話を聞いたことがあります。タガログ語の技術書がないため、勉強は英語でするしかないそうです。
 私も大学に入るまでは数学も物理も日本語の教科書だけで勉強できました。あらゆる分野の書物が日本語で書かれたり日本語に翻訳されたりしているのは恵まれていることです。
 反面、英語に苦労する原因です。

 古い偉そうな言葉遣いに固執することなく、人間のための言語なのだから、他の道具と同じく時代にあった使いやすいものにしていこう、日本語を使う人の集まり「日本語共同体」を大切に、という考えが面白いと思います。

漢字が日本語をほろぼす

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0