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国会議員がしっかりすればすむ話 [国政]

 松沢成文氏が八月十日付け讀賣新聞で首相公選制導入を論じています。
 「国会議員が選出する首相の多くは国民の要望からかけ離れている。」と言っています。そこは同感です。問題は、元衆議院議員が言っているところです。「私達、国会議員には国民の望む首相を選ぶことはできません。」と宣言してどうするのでしょうか。

 松沢氏は国会議員の中から首相候補者を有権者に提示して選出する方法を提案しています。
 「候補者は政策論争中心の選挙戦を実施し」と述べています。わざわざそう言わなくてはならないのは恥ずかしいことです。また首相公選制のデメリットに、知名度だけで見識のないタレント候補が選ばれる危惧をあげています。立候補資格を国会議員に限定し、政策論争中心の選挙戦で防げるとしていますが、国会議員の選挙も政策で行われているはずです。それでもタレント候補が国会議員になっているので何の保証にもなりません。

 国民の要望からかけ離れた首相が誕生する原因は国会議員から首相を選ぶ方法より一段、前にあります。
 多様な民意、少数意見を切り落とす小選挙区制で国会議員を選ぶから民意に沿わない首相が出てくるのです。
 「国会議員が選出する首相の多くは国民の要望からかけ離れている。」と言って改憲の理由をこじつける前に現行憲法でできる比例代表中心の選挙制度を実施すべきです。
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コメント 2

野良通信

松沢提案を読んでいないので、的外れの事になるかもしれない。これは、改憲狙いの提案なんですか?それはそれとして、
議員の中から首相を選ぶから、民意と離れる、直接に選べば民意を反映する。理屈の上ではそうですね。しかし、なぜそれをすべての民主国家が選ばないか。それは、失敗した時の影響が大きいからなんだと思う(原発事故のように)。おバカな移ろいやすい民意は時として愚かで危険な人物を選ぶ、この危険。菅氏が辞めることなくいるのは、彼の権限が圧倒的だからで、それだけに「だれが~」は慎重の上にも慎重であるべきだという歴史の知恵なんだとおもう。
言われるように、比例選挙にして、現行の制度で首相を選べば、問題ない。と私は思わない。民主主義は魅力的で未完成な永遠のテーマなんだと考えます。
それにしても、松沢氏をはじめアメリカが好きな人物、多いな、外見では判断がつかない。いっそのこと茶髪にしてくれれば解りやすい。
by 野良通信 (2011-08-11 03:30) 

林じゅん

野良通信さん、コメントありがとうございます。

 松沢氏は今回の論説では「改正を実現できる政治状況ではない以上、解釈拡大で対応する他ない。」ということでの方法論を提示しています。根本的には改憲できればいいとの立場です。
 環境権が明示されていないとか、東日本大震災の対応がまずいのは緊急時に首相に権限を集中できないからだとか、国政の問題を改憲の口実する論説がいろいろ出てきます。
 本当に改憲しないと解決できないのか、現行憲法でできるのに国政が悪いためにやっていないだけなのか、よく見極める必要があります。

 国会議員が国会議員から首相を選ぶのが間違いならば、国会議員の選び方を改善するのが先です。
 首相選びを含めて国民の要望を反映する国会にしないとあれもこれも国民投票しなくてはなりません。

 おっしゃる通り、民主主義の発展は永遠のテーマでゴールは見えません。何か一つで全ては解決しません。
 今よりよくしていくための手立ての一つが小選挙区制中心から比例代表制にしていくことだと思います。
by 林じゅん (2011-08-11 06:57) 

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