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2割の議員が反対 [岡山市議会]

9月定例岡山市議会で、路面電車の岡山駅前広場への乗り入れのために線路を伸ばす工事の関連予算が通ってしまいました。
これまでも岡山駅前を通った方から
「もう工事しているんですね」
と言われたことがありました。
今、行われているのは、線路の延伸とは切り離せるタクシー乗り場と一般車送迎場の入れ替えの工事です。
今回の予算は地下街の補強工事と事業者への補償費で直接、線路の工事に結びつくものです。
その予算案に対して、採決に参加した45人の内、日本共産党岡山市議団4人に加えて5人の計9人が反対しました。
予算案に2割もの反対が出るのは稀なことです。
日本共産党の反対討論だけでなく、自民党から賛成討論があったのも珍しいことです。

乗り換えが近くなれば、便利になるのは当たり前です。否定はしていません。
ただし費用は重要です。
線路を100m伸ばすのに90億円近くを掛けるほど「根本的」な不便とは考えられません。
高齢者や障害者の乗り換えも楽になりますが、もともと高齢者福祉事業や障害者福祉事業として始められたものではありません。
「そういう効果もある」という話です。
また道路に直接、降りなければならない停留所があり、そうでなくても車内に車椅子では越えられない段差のある車両が多数です。
低床車両の導入補助の方が全線で乗り降りがしやすくなります。
路面電車の利用者増には、岡山駅から遠い方への延伸や大きな環状化の方がいいでしょう。
「駅と電停が離れているから乗らなかった。岡山城にも後楽園にも行かなかった」
という観光客の動向データを市は出しません。多分ありません。
乗り入れの一番の理由に、回遊性の向上が掲げられていますが、観光客向けには沿線の観光振興と案内の充実が大切です。

路面電車の岡山駅前広場への乗り入れについて二度目の増額で次のようになります。
地下街の補償費29億円
地下街の補強費28.9億円
軌道工事11.6億円
交差点改良5.4億円
駅前広場13.6億円
で事業費合計88.5億円、税込みで90.8億円です。
地下街の補償費が、2019年5月に2.8億円としていたものが、2022年2月に16.1億円になることが判明し、今回はさらに29億円になるというのが、二度の見込み違いによる増加です。
「補償費をそんなに出すつもりはなかった」と言って、白紙に戻してもいい激増です。
工法の変更による1.2億円から4.1億円への増額もあります。
線路の延伸10億円に広場改修が加えられた43億円が86億円になる時に市長は、市民の理解が得られない、と改修を縮小して66億円にしました。
自民党からもそれ以上の増額にならないように念押しがありました。
にもかかわらず広場の改修なしで線路延伸だけの90億円は進めるというのは、やはり理解できません。
本当に進めていいのか、立ち止まって考え直すべきです。

10月2日からの決算審査の分科会で、令和4年度の路面電車の岡山駅前広場への乗り入れ事業の支出も議題になります。
引き続き問題を追及します。
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